アメリカ東部

カヤックと旅、というのが私のテーマのひとつ。新しい思い出が増えました。今年は2月に台湾も訪れてるので、年に2回も海外カヤッキングだ。豪勢だな~。
今回の旅はふっちーの協力なくしては成し得ませんでした。ふっちーさん、ありがとう。

約一週間、アメリカ東部で過ごしました。現地泊は8泊。そのうち、私が漕いだのは4日、ふっちーはGreen narrowsも漕いだので5日。

DAY1: オハイオ州シンシナティ空港着。will宅でボート受け取り。早く行動すれば漕ぐこともできたのだけど、疲れてたし時間が無かったので、移動のみ。夜にGauley river到着。車中泊。
DAY2: Upper Gauley 2800cfs ウエストバージニア州  キャサリン宅泊。
DAY3: Upper Youghiogheny メリーランド州
漕いだ後、ジェフんちで遊び&まったり&夕飯。キャサリン宅泊。
DAY4: Lower Youghiogheny / Ohiopyle ペンシルバニア州。ガウリーへ移動してテント泊。
DAY5: Upper Gauley 5300cfs  モーテル泊。
DAY6:ノーカヤック。REIでアウトドアグッズ買い物。ナンタハラへ行ったが、放水無しのためホール無し。NOCでカヤックギア買い物。Wynthville泊。
DAY7:ノーカヤック。Boltimore Estate観光。Ashvilleのアンティーク倉庫街で買い物。街中を散策。モーテル泊。
DAY8:Green river narrow ノースカロライナ州。Brutonとふっちー。私は見物。7時間ドライブしてオハイオへ戻る。will宅泊。翌朝帰国。


・DAY2 Upper Gauley アッパーガウリー。ガウリー川はとても有名な川。例えるなら、ナンタハラが御岳なら、ガウリーは大歩危小歩危かな。ビックウォーターを求めて遠方からも人が集まります。コロラドやカナダから来てるグループもいました。平日でもたくさんのカヤッカーが漕いでいて、なにかイベントがあるのかと思うほど。9月に開催されるガウリーフェスティバルはホワイトウォーターの最大のイベントで3~4千人のボーターが集結するそうです。ボランティアだけで200人とか。とても想像できません。
American whitewater(以下AW)にサイトにはclassIV-Vとありますが、通常水位の2800cfsならIVかなあ。
Kathrin,Burton,Willと一緒に。
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掲示板には、瀬の名前と解説や、危険箇所が記載されてる。こんなのは日本には無いな。アメリカはいろいろちゃんとしてます。アッパー区間の瀬は、Initiation、Insignificant、Pillow Rock、Lost Paddle、Iron Ring、Sweet Falls。
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私は2014Rockstarでダウンリバー。浮力があり、食われにくく、安定してて、川下りしやすかったです。スポットプレイはしていないので分かりませんが、フリースタイル用としてはもしかしたら私には大きいのかも。60kg台前半のふっちーには2013starはダウンリバーしやすそうでした。
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ロックフィルダムの放水口の下がスタート地点です。
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放水口の真横まで行けます。怖い。見たこともない水量にちびりそう。
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この日、車を回送中のふっちーに話しかけてきた中年男性がいたそうだ。「ワイも回送したいんや。車に乗せてくれんかの。ほう、日本から来たんか?明日、ワイのホームリバーで漕ごうや。待ってるで。ほなサイナラ。」
名前はジェフ・シュナイダーと名乗ったそうだ。
シュナイダー!?お、おい!その人、スーパーレジェンドカヤッカーだよ!!

我々はstarしか持ってないので、明日、ジェフと漕ぐためのボートが無いと困ってたところ、Kathrinが貸してくれるという。キャスリン宅へおじゃまする。
Lazy dog と、フィッティング中の私。
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ジョン&キャスリン夫婦。カヤック・ロードバイク・スキー・海外旅行も好む善男善女。本当に親切にしてくれました。
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町から離れた郊外の広い家。このサンルームが気分が良い。
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私達は朝早く仕事へ出かけるから、あなた達はゆっくり起きて、台所使って朝食作って、鍵しめて出かけてね~♪と言われた。どこの馬の骨か分からない初対面のアジア人をそんなに信用しちゃっていいのかい。

・DAY3 Upper Youghiogheny 読みはヤッカゲニーみたいな。
この日が旅のクライマックスとなりました。私的カヤック史において忘れられない一日となりました。
Upper Youghの動画はこちら
ボロいピックアップトラックの中に8人ぎゅうぎゅう詰め、さらに荷台に2人と9艇が乗っての回送は楽しかったです。若い頃に日本に住んでいたという人もいました。

Jeff snydarはダッキーの上で立ち漕ぎするStriding(ストライディング)というスタイル。 Youghiogheny riverのことを「This is my living room.」と言っていました。ホームどころかリビングルームと。
水の上を滑るように流れていくジェフの後ろにピッタリ付いて下るという貴重な経験ができました。プレミアム!!
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川相も面白くて、落差あり、水量あり。フリースタイルボートやラフターもいました。Jeffは私達のために、流れが抜けてるスタンダードなラインを通ってくれたけど、ラインはいくつもあり、技量やボート種類によって選ぶ楽しさがありそうで、何度訪れても飽きないでしょう。「どんどん行くで~!はよせい!はよう!」ジェフにせかされて、休憩無しでドンドン下ります。丸一日かけてもいいような川でしたが、2時間ちょいのスピードランニングでした。放水する曜日が決まっているそうです
Jeff のお兄さんであるスクォートの神様・Jim snyderのホームページにもこのこの川の名前が出てきます。シュナイダー兄弟のホームリバーのようです。
一緒に漕いだ50歳代のおじさん達もダウンリバーがめちゃめちゃ上手かったです。なにげに最新艇に乗っているし。

漕いだ後は、「ワイの家でのんびりせいや」と誘ってくれたので、川から車で20分ほどのジェフんちへ。
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敷地が広く、その中をジェフは一輪車やスケーターバイクで走り回っていました。傾斜を利用してバンクまで造ってあります。ジェフは「ワイの腕前を見せたるわ!」と言うや否や、バイクを持って倉庫の屋根の上に登り、屋根からバイクで滑降して、急斜面のバンクを走り抜け、谷底まで走っていきました。アンビリバボー!

遊んだ後は、ビール片手にまったり。
「こんなワイでも、嫁さんには勝てまへんのや。」と言いながら、私達のおみやげにと木製スプーンを削っているところ。
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奥様が夕飯を作ってくれました。ベジタリアンの彼らの夕飯はローカロリーでヘルシーでした。夕飯を食べた後は、ジェフのレジェンド話を聞かせてもらいました。
ジェフの素晴らしい木工作品と記念写真。
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この日、手首のラテックスが破れてしまったのだが、ジェフの知人が夕方の短時間のうちに修理をしてくれました。無償で。お礼の言葉を尽くしても伝えきれません。たくさんの親切な人々に助けられた旅でした。


・DAY4 Lower Youghiogheny / Ohiopyle 前日の川の下流区間です。同じ川とはいえ、ずっと離れていて州も違います。オハイオパイル州立公園の中にあり、散策や自転車などを楽しむ人々も多くいました。車一台だったので歩き回送できるように、川がUの字に流れてる1.5kmの短い区間を漕ぎました。渇水の御岳みたいな。

公園内には迫力のあるデカイ滝があり、この滝落ちをやってる人もいるようです。AWのサイトにある滝落ちしてる人はJeffです! ふっちーもこの滝落ちをしたかったそうですが、やるには許可が必要で、人数と曜日の条件を満たせば許可がおりるそうですが、この日は許可されない曜日でしたのでやりませんでした。日本だと、危ないからダメ、景観を乱すからダメ、頭ごなしになんでもダメですが、そうではなく、条件を満たせば挑戦を認めるというのがアメリカらしい。

・DAY5 増水ガウリー 秋に数回だけ、普段の倍の水量が放水される日があり、日にちは事前に公表されています。まさにビックウォーターと呼んでいいのではないでしょうか。
前夜にガウリーの駐車場に着くと、キャンプしているグループあり、話しかけるとチリなどごちそうしてくれました。その中にノースカロライナから一人で来ていたJesと、明日は一緒に下ろうということになったのでした。
他の人たちは下流区間にDiagonal Ledgesという名前の良いウェーブがあるのでそこでパーク&プレイだそうです。 「Diagonal Ledges, Gauley」で検索すると動画が出てきますが、練習に良さそうなウェーブです。

Jesはガウリーの瀬の形状や地図が完璧に頭に入ってて、説明が的確でした。
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それにしても、会ったばかりで力量も分からない私達と、よく一緒に漕ごうと思えるな。しかも年に数回のハイウォーターの日に。わしらが沈脱しまくりの危ない人だったらどうすんの。挑戦する者を受け入れる、それがアメリカなのでしょうか。

真っ白けっけ。何度も沈しました。瀬によっては水量が多いゆえ、通常水位よりものっぺりしてコケにくくなった箇所もあった。
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Thanks! Jes Paulino!
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・DAY7 アッシュビルは可愛らしい町でした。国内観光客はいるようでしたが、アジア人観光客はほとんどいませんでした。
金曜の夜はドラムサークルに打楽器を持った人々が集まってセッション。素敵。
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・DAY8 Green river narrows グリーンレースでとても有名な川。これぞクラスファイブ!
代表的な瀬Gorillaを行くバートン。
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とにかく落差がすごい。カヤッカーも20~30歳代と年齢層が若い。女性はいなかった。
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私は漕がずに山道をハイキングしてGorillaを見に行きました。グリーンレースの写真を見ると、数百人という人々が岩の上で観戦してますよね。あんなに沢山の人がいるから、すぐそばに道路があるのかと思っていましたが、あそこに行くためには片道30分以上ハイキングしないといけないのです。
夫が川下りするのを見に行く2人の奥様たちについていきました。2人はおしゃべりしながらスタスタ行くけど、私は息切れ。
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動画を見ると、ほんとにナロウ!狭い!あの細長いグリーンボートがこの川のために開発されたのも納得。 ふっちーはバートンの後をトレースできていますが、私だったら同じラインをついていくだけでも難しいと思います。当初は私も漕ぐ気だったけど、今回はレスキュー体制が万全じゃないからとバートンにやんわり断られました。でも、実際にゴリラ周辺を見たり、この動画を見たところ、漕がないのが正しい選択だったと思います。
グリーンナロウの動画はこちら

will、まりさん、ふうた、仲良しファミリー。ウィルとふっちーの友情がこの旅を叶えてくれたのです。
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食事は田舎のハイウェイ沿いにあるチェーン店はそれほどおいしくありませんが、町の地元のレストランに入ればハズレ無く美味しかったです。一人3~4千円くらい出すと、同じ価格帯なら日本よりも手のこんだ美味しい料理が食べれるかも。
Wynthvilleのレストランでシュリンプカクテル
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by ya-ri-sa | 2013-10-12 23:52 | 川部  

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