海外の小ネタ

ヘイ、らっしゃい!!ヤリサ寿司でい!!
新鮮な小ネタを5つほど、つまみ喰いしていきねぇ! どれもこの夏に仕入れた旬のネタだよっ。

見出し
1.「スターだらけの Sickline!今年は10/7-8」
2. 「若手をフォローせよ! Bren, Kalob, Paul @Instagram !! 」
3. 「スラローマー Mike Dawson のちょっとイイ話 」
4. 「Rafa Ortiz の新作の有料動画 『 Chasing Niagara 』 を見ました!」
5. 「Keener Program のスカラシップ(奨学金)のちょっとイイ話 」
おまけ. 国内の小ネタ「元やんの偉業」


ヒマつぶしの読み物になれば幸いです。一気に読むと疲れるので、一日一話くらいでお読みください。それぞれの話は無関係ですので、気になった見出しから読んでもいいですよ。


1.「スターだらけのSickline!今年は10/7-8」

今年も adidas Sickline はスター選手が大集合。ワクワクします!
開催時間はプログラムに書いてあるのでご覧ください。時差はサマータイムで7時間です。
ライブ動画はこちら

有力選手を挙げてみましょう。 参加名簿

ニュージーランドのSutton兄弟。Sam はシックライン3年連続優勝の王者。Jamie は過去の最高位3位ですが、1月にカイツナ川で会った時は「今年はチャンピオンになるよ!」と気合いが入っていました。

スペインのSerrasolses兄弟。Gerd は昨年の優勝者。Aniol はもしかしたら初参加。Gerd はピラニアスポンサーなので9R に乗るでしょう。Aniol とサットン兄弟は、Waka kayaks の新型ツナの Tuna2.0、もしくは初のお披露目となる新艇 Gangstaでしょう。

Sam Suttonの三連覇もすこいけど、Joe Morleyも2013年.2014年と二連覇しています。

スラロームのオリンピック選手も参戦です。ドイツのHannes Aigner はロンドンオリンピックの銅メダリストで昨年のシックラインでは4位。ニュージーランドのMike Dawson はリオデジャネイロオリンピック10位、2014年シックラインで2位です。

ジャクソンカヤック軍団からは、Dane、Nick、Joel、私がガーブで会ったKalobが参戦。フリースタイルでは常勝してるダンですが、シックラインでの最高位は5位です。

スロバキアからPeter & Nina Chonka夫妻も。フリースタイルでは vajda のカーボン艇に乗っていますが、クリークでは何に乗るのでしょう。

女性では Adriene Levknecht (Dagger) や Nouria Newman(JK)が注目選手でしょうか。

いやはや~♪ きら星のごとくスターがそろっていますね。ノーマークのニューヒーローが誕生する可能性もあります。


余談:Aniol の Tuna/Waka Kayaks。レッドブルのマークはステッカーじゃなくて、型取りする段階から本体に着色してるのかな。
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2. 「若手をフォローせよ! Bren, Kalob, Paul @Instagram !! 」

海外では新しいカヤックスターたちが次々と育っています。

私のお気に入りはイギリスのBren Ortonです。ピラニアがスポンサーの若手ということで、なんとなく名前は知っていましたが、昨年のガーベレータでのチャンピオンシップを見て、彼の個性・スタイルに一目惚れ。どんなスタイルかはうまく言葉にできませんが、小綺麗にまとめないで、手加減ナシで撃ちまくるってカンジ。パソコン画面で遠目に見ても、個性がにじみ出てて気に入りました。今年6月に北海道のHOAのイベントで、なんと来日した!! 行けばよかったかな~と後悔してます。

それから、8月のガーベレータで会ったカナダのKalob Grady。以前はTITAN、現在はJKです。彼のことはガーブに行くまで知りませんでした。エディでは私たち日本人とは目も合わせず、ツンとした感じでした。まあ、彼にしてみたらホームゲレンデに世界各地から大勢の人が来るわけだから、いちいち愛想良くしてられないでしょう。しかし、最終日に可愛いオーバちゃんが話しかけたら破顔して、デレて、ビデオメッセージまでくれました。ツンとしてからの、デレ。ツンデレ。応援したくなりました。

それから、USAのPaul Palmer。以前はTITANでしたが、現在はFeatherweight Kayaksというカーボン艇に乗っているようです。動画の生意気そうな感じ、いいね。


Bren、Kalob、Paul、この3人は年齢が21~22歳で、年が近くて仲良しのようです。3人とも生意気そうで不遜なカンジ。若さゆえですが、その感じが好きですね~。
若い3人を、ぜひSNSでチェックしてみてください!

こんなふうに、みなさんもお気に入りを探すと楽しいかもしれません。
さて、お気に入りのカヤッカーの近況をチェックするのにオススメしたいのがInstagramです。私は何人かの海外カヤッカーをフォローしています。どうやら、FBよりもインスタのほうが気軽に投稿できるらしく、漕いですぐその場で投稿していたり、沈したりホールに捕まってる格好よくない動画もアップしてたり、プライベートな投稿もあります。FBのほうがオフィシャルな感じの投稿をしていますね。インスタはフォローするだけでよくて、FBみたいな友達申請は不要です。
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海外のカヤック雑誌やメーカーなどの情報をfacebookでフォローしてる人も多いでしょう。FBだと他の投稿に埋もれて見逃す可能性が高いし、速報性の無い情報をFBで得る必要もないでしょう。そういった対象の場合は、Feedlyで読むことをオススメします。2月のブログでも紹介しましたが、個人のブログだけでなくニュースサイトのチェックもできます。たとえば、Canoe&Kayak Magazineや Jackson kayakなどを検索窓に入れるだけで操作もカンタン。

というわけで、親しい友人の近況やタイムラインで流れて消えてもよいものはfacebook、お気に入りのカヤッカーの気軽な投稿なら Instagram、速報性を求めないニュースサイトやブログはFeedlyと、使い分けるのが良いかと思われます。


余談1:Bren、Kalob、Paulが、ガーベレータのすぐ近くに春先に現れるMini Busというウェーブに乗っている動画です。漕ぎが若いね。

4:50からのヤラレシーン見ると、こんな超うまい人たちでもこうなるなんて、わたしだったら完全にアカンやんけ・・・。前回のブログで「ガーベレータは小さかった。もっとデカイ波に乗らせろや。ゴラァ!」と身の程知らずを言っていた私ですが、謝ります。サーセンでしたー!むりっすー!

余談2:カーボンというと guigui や vajda が有名ですが、シーカヤックやサーフカヤックも作る老舗メーカーの Mega もフリースタイルボート作ってるし、Featherweight Kayaks などの新興メーカーなどもあるんですね。ポリとカーボン、どちらが小ロットでも収益が出るのでしょうか。もしカーボンのほうが販売数が少なくても利益が出るなら、今後さらに新興メーカーが増えて面白くなりそう。


3. 「スラローマー Mike Dawson のちょっとイイ話 」

マイク・ドーソンを私が知ったのは、2012年のロンドンオリンピックのスラロームをボケーっと見ていた時。カメラ目線でアピールしたり、ほかの優等生アスリートとは、なんだか雰囲気が違いました。毛色の変わったやつがいるなあと思いました。その年のシックラインを見ていたら、ドーソンが出場して3位になってて、「あ、オリンピックで見た人だ」と気づきました。オリンピック選手がこういう大会に出るというのも異色な感じがしました。おそらく、カイツナ川でいつも共に漕いでるサットン兄弟に「オラたちと一緒に行ぐっぺ(NZなまり)」と誘われたのでしょう。それ以来、私が知ってるほぼ唯一のスラローム選手としてチェックするようになりました。

そんなマイク・ドーソンのちょっとイイ話というか、感動する話です。
彼は大会前にリオに入ると、リオの町で路上生活する貧しい人々に食料を渡しに行く活動を始めたのです。
まずは動画をご覧ください。→動画  ブログの一番下にも貼ってあります。(HTMLの関係で最下部にしか貼れない)

「金メダルの心を持つキウィカヤッカー」と題されたニュース記事もご覧ください。

彼はこう語っています。(複数の記事から意訳)
「リオは美しく素敵な町だけど、違う側面もあって、何も持たざる貧しい人々がその日暮らしをしている。オリンピックという素晴らしい祭典が行われていて、僕たちはそれを楽しんでいるけれど、オリンピックの歓喜や興奮は貧しい人々には届かず、彼らにもたらすものは無さそうです。貧困に苦しむ人々に、食料を渡すという僕の行為はとてもちっぽけなことです。でも、いまリオに集まっている大勢の人が、僕の行いを見て触発されて同じような行動をとってくれたら、それは強大な行為になるだろう。オリンピック精神のほんの一部でも、この町に暮らす人々と分かち合いたい。」
なんと熱いハートの持ち主なのでしょう。

今年のオリンピック開催地のリオデジャネイロは治安が悪く、出場権を得ていても、治安を理由に参加辞退するアスリートが続出したことも報道されました。参加選手や観客も、あまり町を出歩かないように行動を制限したことでしょう。
そんな空気の中、ドーソンは路上生活者が住む地域へと出向いたのです。国を代表して来てる身なのに。もし、ひったくりに遭って、突き飛ばされたりして、試合前にケガでもしたら・・・などと、恐れなかったのでしょうか。
彼は勇敢な人なのだな、と私は思いました。滝落ちするから勇敢なのではない。激流を下るから勇敢なのではない。「自らの保身よりも、立場の弱い人のために行動する」、それが勇敢な人なのではないでしょうか。


4. 「Rafa Ortiz の新作の有料動画『 Chasing Niagara 』を見ました!」

ガーベレータの帰りにナイアガラの滝を見に行った私とオーバちゃんの会話。「ここをカヤックで滝落ちした人っているのかな?」 「いるわけないよ。死んじゃうよ。」
調べたら過去にいました。1990年に。死んでました・・・。

カナダから帰ってからまもなくして、この夏に Rafa Ortiz が「Chasing Niagara」という有料動画を発表するという情報を耳にしました。
え!? ナイアガラって、あのナイアガラ!? アンビリーバブル!!
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予告編を見てみましょう。監督はRush Stuges。 Evan Ggarcia や Gerd Serrasolsesも。

予告編では、他の滝で練習したよ~という場面と、ナイアガラの滝のそばで作戦を練ってるよ~という場面はありますが、ナイアガラでカヤックに乗ってるカットはありません。
うむむ。本当に下ってるのかな・・・と疑いを持ちました。やろうとしたけど中止させられたとか、状況が悪かったからやめたとか、かな~と。
有料だから疑い深くなる私・・・。

近年の有料DVDとして思い起こされるのが、Steve Fisher の「CONGO」。前人未踏の瀬・INGAを下るプロジェクトの動画ですが、前置きが長いわりには、肝心のINGAのシーンはあっさりしてました。
今回のRafaの映像も、肩すかしではなかろうか・・・。疑う私。

ええい!ガタガタ言うな!ここはやはり、最近ナイアガラを見に行った私が確認しなきゃ!という謎の義務感に駆られて見ました。

その結果・・・・

ネタバレしない程度にお伝えすると・・・・

ナイアガラは落ちてません! (ネタバレかしら)

しかし、肩すかしとは思いませんでした。ラファにとってはナイアガラは目標・夢なんだけど、そこに至るまでの道のりや苦悩が描かれていて、構成が良かったです。
無料でスゴイ動画が見られるようになっちゃった現在、すっかり無料に甘えてしまっている自分がいます。しかし、チェイシング・ナイアガラは有料の価値があると思いました。ラファを応援したくなりますよ。
ご覧あれ~♪ → iTunesで配信!


余談: HOAのイベント「エクストリーム・ホワイトウォーター・チャレンジ」には、代表のパットさんとの付き合いで Ben Brown が毎年のように来るし、2014年には Rafa Ortiz が、2016年には Bren Orton が来日しています。こんなにスターを呼べるなんて、HOAさんスゴイなあ~。


5. 「Keener Program のスカラシップ(奨学金)のちょっとイイ話 」

OKSのKeener Programについて、ガーブのブログで触れました。少年を対象とした3週間の集中講座です。カヤック技術の向上だけでなく、個人としての在り方や行動の成長を目指すというプログラムの要項を読むだけでも、その意識の高さに感銘を受けてしまいます。

私がガーブにいる数日間に、Stephen Wright に連れられて、10人弱の少年がウェーブにやってきました。その中で、最も小柄で、16ロックスターのSサイズに乗る少年がいました。動画 3:35の赤いカヤックの子です。他の子たちは自艇のようでしたが、彼だけがレンタル艇でした。
ここから先は、あとから知ったことですが、彼はスカラシップを得て、ペルーから来ていたのです。

Stephenと共にキーナープログラムを担当しているJK所属の Anna Bruno がJKブログに分かりやすく書いています。Anna は1月のカイツナ川で会った女性で、冬はNZで漕いで、夏はOKSで働いています。今回は遠くに姿は見かけたけど挨拶できませんでした。

JKブログ 2016 Juanito de Ugarte Memorial Scholarship Wrap Up

Juanitoという名の、みんなから慕われていたペルーのカヤッカーがいたそうですが、彼が2014年に亡くなった後に、ペルー人カヤッカーの後進を育てたいという彼の遺志を継いで、有志がお金を出しあって作ったスカラシップだそうです。毎年1名のペルーの少年をキーナープログラムに招待して、費用(旅費・道具・講習料金)の全てをカバーするそうです。北米と南米の経済格差や物価の違いを考えると、大変な金額です。尊い試みだな〜。

今年度に選ばれたのがペルーのクスコに暮らす14歳のLorenzo君。遠いペルーから単身で来て心細かったかもしれません。英語も得意ではないかもしれません。
オタワ川に到着して、自分のために新品のヘルメットやウエアが用意されていたのを見て、きっと嬉しかったことでしょう。
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ホールに長時間つかまるという洗礼も受けています。(お約束のシゴキらしい)


各地から集まった同年代の少年たちで過ごす3週間は、忘れられない体験となったことでしょう。
ここで出会った少年たちが成長して、将来、Lorenzo君と一緒に南米で漕ぐのかもしれません。

ヘッドコーチを務めるStephenはこう語っています。
「少年たちが上手いカヤッカーへと成長するだけでなく、ホワイトウォーターのコミュニティに貢献し、リーダーとなって還元してくれるような、良い人間に成長する機会を与えること。それが我々の目的だ。」 この意識の高さよ。


おまけ. 国内の小ネタ「元やんの偉業」

この夏、元やんが人知れずひっそりと偉業を達成しました。それは、飯豊山の日帰り縦走です。
元やんブログ「飯豊山」
飯豊山ゆーたら、2泊とか3泊で縦走するような山ですよ。。。
日帰りで歩いた距離が47km、累計高度が3700m登って4000m下ってる。スゴイとゆーかクレイジーですよ。。。健脚すぎる。
バックカントリースキーもたしなむ彼ですが、先頭に立って雪をかき分けて登ってくれるので、同行者からは重宝がられてるそうです。
深雪をかき分けて登ってる時が一番楽しくて「いつまでも登っていたい」と思ってるそうで、ふもとに向かってスキーで滑降してる時は「怖いよー。早く終わらないかな」と思ってるそうです。ふつうは逆じゃないの・・・?
そこで私は、彼に対して疑念がわきました。もしかして、カヤックの時も、河原へアクセスするための土手を登り降りしてる時が楽しいと思ってるのではなかろうか。今後、彼から川下りに誘われた時に、「プットインとプットアウトで 『少し』 担ぎ上がりがあるけど、たいした坂じゃないから平気だよ~」と言われた場合には、疑ってかかろうと思います。

思い出しましたが、彼には前科があります。2014年に根子川で林道が通行止めだからと、スタート地点まで60分を担いで歩かされました。

おわり。

*今回使用した画像のほとんどはネットの拾いもの。お許しください。
Images without permission. Sorry.




by ya-ri-sa | 2016-08-12 12:01 | 川部  

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