Garburator wave

長文のわりには内容は薄い。おひまな時にどうぞ。

ガーベレータ(以下ガーブ)に行ってきました。オーバちゃんと飯嶋さんと。

これまで10回以上の海外カヤッキングの経験がありますが、シーカヤックやサーフカヤックやダウンリバーが目的でした。フリースタイル目的で海外に行ったのは今回が初めて。

ガーブに決めた私の思考回路は、こんな感じ。→ お盆に一週間休みが取れる。→ 毎度のごとく、一人旅しよう。→ 最近ハマり始めたマウンテンバイクを海外でやってみるか。→ MTBのメッカといえばカナダ。→ MTBだけじゃ飽きそうだからラフティングでもやろうかな。→ そういえばガーベレータってカナダだよな。行き方を検索してみよ。→ 去年のチャンピオンシップのホームページに行き方が書いてあるやんけ。これなら一人でも行けそうだ。→ カイツナ川の3人旅は楽しかったなあ。旅は道連れがいたほうが楽しいよな。ダメもとでオーバちゃんを誘ってみよう。→ オーバ「行きます!!(即答)」→ 返事早いな。連れがいるならMTBはナシで、ガーブだけにしよう。→ ガーブ経験のある飯嶋さんも参加することに。経験者が一緒で心強いぞ。
てな感じ~。


各人のウェーブの感想は、
オーバ「大きい!迫力!怖い!エントリーするのも勇気がいる。ぶるぶる。」(興奮・恐れ)
飯嶋「楽しい。毎年来ても良いかな~、って思う。」(落ち着き・余裕のあるオトナ)
ヤリサ「予想してたよりも小さい・・・。数十万かけて来たのにコスパ悪い。ババアになったら、また来るわ。」(生意気・コスパ重視・上から目線)

もっとデカイかと期待してたんですけど、そうでもなかったです。(個人の感想です。生意気いってすんません)
最初の数エントリーまではビビって硬くなっていましたが、飯嶋さんから「体を固めて乗らないように」とアドバイスをもらい、脱力して乗ってるうちに「そんなに大きくないぞ。早岐ウェーブよりひと周り大きいくらい。」「そんなにパワー無いぞ。タンの瀬のほうが凶暴だ。」と思うようになり、早岐ウェーブの感覚で乗れました。
飯嶋さん曰く、今回は水量が少なめのため、バックウオッシュが暴れており、走れる距離が短くなってるとのことでした。

昨年のチャンピオンシップの動画を見た時は、すごくデカく見えたんだよなー。幅は狭いと分かっていたけど、高さはもっとあるように見えたんだよなー。ではここで、昨年の動画を見てみましょう。

昨年のハイライト (1:45に瞳ちゃんのビッグブラント!)

大会の動画は、右岸から撮ってて、カメラが引いてて、周囲のホワイトウォーターも写ってるため、「激流の中にあるビッグウェーブ」といった感じで、ド迫力ですよね。いっぽう、ヘタクソの私の姿を、安いカメラで、左岸から撮った映像(下に貼ってあります)と比べると、同じ場所なのかしら?と思っちゃう。
超うまい人がプレイしてる姿を、プロのカメラマンが撮影すると、同じスポットでも写りが違うんだなー。

こういった映像による効果のほかに、私がもっとデカイはずだと思い込んだ理由としては、「海外だから。世界大会やるような場所だから。スゴイ場所に違いない。」というバイアスがかかっていたのもあります。
今後は海外の動画を見る時は、なんとなく圧倒されずに、艇の大きさと動きや、周りの地形なども勘案しながら見ようと思うのでした。

ダン・ジャクソンの動画も行く前に見ており、超ビッグウェーブに見えていました。ガーブを経験した今、再見してみると、たしかに私が乗ったのと同じウェーブだと思えます。


ネガティブな印象を述べてしまいましたが、良いウェーブ・良いゲレンデなことは間違いありません ♪
ひとにぎりの上級者だけが乗れるウェーブではなく、幅広いレベルの人が楽しめます。次の瀬まで距離があるので余裕をもってロールできます。広いエディでラクラク戻れます ♪
私たちがいた数日間はすいていたので、エントリーしまくり ♪
真っ白になるまで漕ぎまくりました、と言いたいところだけど、体力が無いので、ほどほどにしか漕げませんでした。

漕いだのは4日間。荷物トラブルがあったので、初日は2時間だけ。実質3.5日しか漕いでません。海外旅行となると、やはり金がかかります。飛行機など交通費、滞在費、などで数十万かかりました。ほんの数日だけ漕ぐために、コスパが悪いことは承知で行きました。結果として、現地に行かなければ体験できないこと・感じられないことはあったので、行って良かったなあと思っています。
次に行くなら、もっと長い日数で、休日を入れながら漕ぎたいです。そのためには、もっとババアになってからじゃないと、そんなに長期の休みは取れないよー。


ここから先は、私の撮った動画を見ながら、話をすすめます。
0:00 Kalob Grady、 2:42 Stephen Wright、 3:35 ジュニアのみなさん、 4:42 通りすがりのお姉さん、 4:49 オーバちゃん、 5:17 飯嶋さん、 5:37 わたし



0:00 Kalob Grady !! カロブ!彼の名前を覚えてください。Nick Troutmanと同様にガーブの近くの町の出身で、まさにローカル。以前はTITANがスポンサーでGenesisに乗っていましたが、現在はJK所属です。昨年のチャンピオンシップでは9位です。(K-1リザルト)
私の好きなBren Orton(イギリス/Pyranha)とはマブダチのようです。国は違えど、二人は22歳と同年齢で、お互いジュニアの頃から漕いでるので付き合いも長いのでしょう。
彼にとっては最も漕いでるスポットがガーブなわけですから、もちろんやりたい放題。エアスクリューはドライヘッドどころかドライ上半身です。どこも水に触れてません。こりゃスゲー。
でも、イジワルな私は気づいてしまいました。左走りは踏み切った場所にボトム着水してカンペキですが、右走りはサイドハルで着水するので流されてしまい、アウトしないように慌てて漕いで戻っています。カロブよ、右走りをもっと練習したまえ。(世界9位に対しても上から目線)
Kalobは位置取りが参考になるのでノーカットにしました。ガーブは基本的には左岸側のリップを使ってトップへ登ります。暴れてるガーブですが、リップの外側に安定してる場所があります。1:50から約10秒ほどKalobがこの場所で休憩を取っています。リップに乗ってトップへ登っていくのは国内のウェーブでもやりますが、リップの外に出るというのは私には初めてのことでした。リップの外側に出るために、リーンやバウの向きを調整するのが私にとっては難しくて、最終日になって少し出来るようになりました。
それからカロブはPFDのヒモがゆるゆる。漕いでる間に片方の肩紐が頭を越えて他方へ行ってしまったほど。カロブよ、ホームゲレンデであっても油断せずに、きちんと着用したまえ。(またもやウエメセ)

2:42 Stephen Wright ご存じベテラン。ステファンと読めるけど、スティーブンとも呼ばれてる。昨年のスクォートの優勝者です。(スクォートのハイライト動画) (リザルト)
Ottawa kayak school(OKS)のKeener programのヘッドコーチを務めています。この動画の時は、本気の漕ぎではないと思います。この時は少年たちにレッスン中のため、指導の合間にサラリと漕ぐだけでした。
Keener programというのは、12歳~17歳の少年を対象とした3週間のカヤック講習で、レスキューやファーストエイドなども学びます。Nick や Joel Kowalski などコンペ入賞者を輩出してるようです。各地から集まった同年代の子たちで共通の目的をもって過ごすことは、カヤックの上達だけでなく、心の成長も伴う、かけがえのない経験になりそうです。

3:35 ジュニアのみなさん。
1人目は14歳の子。最も幼くて、体も小さかったです。16RockのSサイズ。日本語のステッカーが貼ってあったので、おそらく昨年の日本選手が乗ったボートがOKSのレンタル艇になってるのでしょう。
この子以外は、みんなMサイズ以上の艇でした。日本だと成人男性でもSサイズを選ぶ人が多いですが。ゲレンデの違い、手足の長さの違いでしょうか。
2人目は15歳くらい。オレンジ色が好きのようで、パドルに貼ったテープまでオレンジ色ですね。
3人目も15歳くらい。ピンクとライムイエローで全身をキメてますね。Sweetのヘルメット、AstralのPFD、IRのジャケット、Wernerのパドル、16Rock、アクションカメラ、親は金がかかるな・・・。この子は残るのが上手くて、長乗りでした。
4人目は16歳くらい。ジュニアの頃からカーボンに乗るとは、うらやましい。

5人目の4:19から出てくる赤とライムのミックスカラーの16Rockに乗った男子はKeener programの受講生ではありません。17~18歳で、遠方から父親と一緒にガーブ特訓に来てるようで、毎日会いました。位置取りもエアスクリューも慣れた様子ですね。熱心に練習してたのでコンペ志向でしょう。KalobやStephenもアドバイスしていたので、毎年来てるか、過去の受講生かもしれません。
50歳前後の父親がカヤックめちゃ上手かったです。オヤジなので激しくは漕ぎませんが、基本ができてる綺麗な漕ぎをする人でした。

4:42 通りすがりのお姉さんの素晴らしいエアブラント。ガーブが目的ではなかったようで、5回ほどエントリーして去って行きました。このブラントだけ見ると超上級者のように見えますが、仕掛けたのはこの一発だけで、サーフィンや位置取りは超ウマイというわけではなく、荒れたガーブに翻弄されて手こずっていました。しかし、チャンス到来したら逃さずに、この一発です。
「ちゃんと走ってから、力ずくではなく、タイミングと体重移動でメイクする」。私ができるようになりたいと思ってるブラントです。

4:49 オーバちゃん。北米勢に押されぎみだった我々日本チームでしたが、ここでオーバ選手が登場。登場するなり、パドルを捨てて、ハンドサーフィン。これにはKeenerたちも度肝を抜かれたようで、びっくりしてました。やってやったぜ。
日本未上陸の16Rock XSサイズに乗る小柄なオオバちゃんは、おそらく「あの12歳くらいの女の子、なかなかヤルな~」と思われてたことでしょう。

5:17 飯嶋さん。世界大会でガーブを経験してる飯嶋さんは、慣れた様子でバシバシやってました。
数人しか会わなかった他のC-1パドラーは、みんな飯嶋さんをガン見してました。やはりC-1は少数派なので互いのパドルさばきが気になるようでした。

5:37 わたし。おばさんのわりには頑張ってるね~。(自分には甘い)

動画の後半に出てくるホールはプッシュボタンと呼ばれるスポットで、ガーブのすぐ下にあるマイルドなウェーブホールです。万人向けで行列もできてました。

ガーベレーターに行きたい場合は Wildeness Tous 滞在がオススメです。Raft & Kayak Resort の名前どおりの環境でした。OKSのカヤックスクールに入ってみるのも良いかもしれませんね。毎年5日間のEJ講習もあるようですよ。
私はスプレースカートだけ持参して、あとは全てレンタルしました。エアカナダは大型荷物が預けづらいらしいので。借りたパドルがイマイチだったので、分割パドルを持っていけばよかった。

以下は写真だけ。

ガーブのすぐ近くのビール醸造所 Whitewater Brewery。ビールも食事もとても美味しかった。
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右下はPoutineプーティンというケベック地方のソウルフード。ポテト・チーズカード・グレービーソース。
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ぷはー。たまんねえ。
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最初の2泊はウィルダネスツアーズのコテージに泊まりました。3食付き。
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あとの3泊はPembrokeの町の対岸の別荘に宿泊して自炊。
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みんなで料理
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オタワ川を眺めながらディナー。ぜいたくなロケーション。
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以前に観光をしたことある飯嶋さんは先に帰国されました。私とオーバちゃんは、半日オタワ観光してから、トロントへ移動してナイアガラの滝を見ました。

首都オタワの国会議事堂前にて
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ナイアガラの滝
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水量すごーい
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旅の始まりは、乗り継ぎの飛行機に乗り遅れたり、預けた荷物がオタワに届かなかったり、私が携帯を見失ったり、などなどハプニング続きだったけど、オーバちゃんと飯嶋さんのおかげで乗り切れました。本当にありがとう。

初日にシングルパドルが届かなかったので、やむなく安物のパドルを購入するハメになった飯嶋さん。「ブレードが柔らかくてグニョグニョだよ~。こんなの買いたくないよ~」と嘆いている図。
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長文になってしまうので今回は書きませんが、海外カヤッカーの小ネタがいくつかあるので、次回のブログで紹介しますね。

by ya-ri-sa | 2016-08-11 14:00 | 川部  

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